
WordPressのパスワードを忘れてログインできなくなっちゃった!



WordPressのアカウントが乗っ取られた?パスワード変えたい
WordPressを運営していると、パスワードに関する悩みはつきものです。
この記事では、WordPressのパスワード変更方法を徹底解説。ログインできない時の具体的な解決策から、セキュリティを考慮したパスワード設定のポイントまで、あなたの疑問をすべて解決します。
初心者の方でも迷わないよう、手順を追って丁寧に説明するので、安心して読み進めてください。
WordPressのパスワード変更が必要になるケース4例
WordPressを運営していると、パスワードの変更が必要になる場面がいくつか出てきます。
単に忘れてしまった場合だけでなく、サイトの安全を守るためにもパスワード変更は非常に重要です。ここでは、具体的にどのような状況でパスワード変更が必要になるのかを解説します。
1. ログインパスワードを忘れて管理画面にアクセスできない | 最もよくあるケースがこれです。WordPressの管理画面にログインしようとした際に、パスワードを思い出せない、あるいは以前のパスワードをどこかにメモし忘れてしまった、といった状況です。 この場合、パスワードを変更しない限り、WordPressサイトの更新や設定変更が一切できません。緊急性が高く、一刻も早くアクセスを回復したいと考えるでしょう。 |
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2. セキュリティ強化のために定期的にパスワードを変更したい | WordPressサイトを安全に運用していく上で、定期的なパスワード変更は非常に重要なセキュリティ対策の一つです。 悪意のある第三者による不正アクセスは後を絶たず、もし現在のパスワードが漏洩してしまえば、サイトが乗っ取られたり、情報が改ざんされたりするリスクがあります。 定期的にパスワードを変更することで、こうしたリスクを低減し、サイトのセキュリティレベルを維持することができます。 |
3. 初期設定の簡単なパスワードから変更したい | WordPressをインストールした直後や、レンタルサーバーの自動インストール機能を使った場合など、初期設定のパスワードが非常に単純なものになっていることがあります。 例えば、「admin」や「password」といった推測されやすいパスワードは、セキュリティ上非常に危険です。 こうした初期設定のパスワードは、速やかに複雑で推測されにくいものに変更する必要があります。 |
4. 他のユーザーのパスワードをリセットする必要がある | WordPressサイトを複数人で管理している場合や、特定のアカウントのパスワードを管理者が変更する必要がある場合も、パスワード変更が必要になります。 例えば、メンバーがパスワードを忘れてしまった場合や、チームを離れるメンバーのアクセス権を無効化するためにパスワードをリセットしたい場合などがこれに当たります。 管理者権限があれば、自分以外のユーザーのパスワードも変更することが可能です。 |
【状況別】WordPressのパスワード変更方法を徹底解説
WordPressのパスワード変更は、現在のログイン状況によって手順が異なります。ここでは、あなたが今どの状態なのかに合わせて、最も適したパスワード変更方法を詳しく解説していきます。
1. ログインできる場合管理画面からのパスワード変更手順
現在、WordPressの管理画面にログインできる場合は、非常に簡単にパスワードを変更できます。セキュリティ強化のために定期的にパスワードを更新したい方や、初期設定の簡単なパスワードから変更したい方におすすめの方法です。
WordPress管理画面にログイン
通常通り、ユーザー名(またはメールアドレス)と現在のパスワードを入力してログインします。
「ユーザー」メニューに移動
ログイン後、管理画面の左側メニューから「ユーザー」をクリックし、さらに「プロフィール」を選択します。(もし他のユーザーのパスワードを変更したい場合は、「すべてのユーザー」から該当ユーザーの「編集」をクリックします。)
パスワードを生成
プロフィール画面をスクロールしていくと、「アカウント管理」という項目があります。その中の「新しいパスワード」の隣にある「パスワードを生成」ボタンをクリックしてください。
新しいパスワードを設定
「パスワードを生成」をクリックすると、WordPressが自動的に強固なパスワードを生成してくれます。このパスワードをそのまま使うか、自分で任意のパスワードを入力することもできます。セキュリティのため、他人が推測しにくい大文字・小文字・数字・記号を組み合わせた12文字以上の複雑なパスワードを設定しましょう。
プロフィールを更新
新しいパスワードを設定したら、画面下部の「プロフィールを更新」ボタンをクリックして変更を保存します。
これでパスワードの変更は完了です。次回ログインする際は、新しいパスワードを使用してください。
2. ログインできない場合のパスワード変更手順
パスワードを忘れてしまい、WordPressの管理画面にログインできない場合は、いくつか別の方法でパスワードをリセットする必要があります。状況に応じて難易度が異なりますが、焦らず一つずつ試していきましょう。
2-1. ログイン画面から「パスワードをお忘れですか?」を利用する方法
最も簡単で、多くの人が最初に試すべき方法です。
WordPressログイン画面にアクセス
通常のログインURL(例: https://あなたのドメイン/wp-admin
)にアクセスします。
「パスワードをお忘れですか?」をクリック
ログインフォームの下にある「パスワードをお忘れですか?」のリンクをクリックします。
ユーザー名またはメールアドレスを入力
WordPressに登録しているユーザー名、またはメールアドレスを入力し、「新しいパスワードを取得」ボタンをクリックします。
メールを確認
登録済みのメールアドレス宛に、パスワードリセット用のリンクが記載されたメールが届きます。メールが届かない場合は、迷惑メールフォルダも確認してください。
リンクをクリックしてパスワードを再設定
メール内のリンクをクリックすると、新しいパスワードを設定する画面が開きます。ここで新しいパスワードを入力し、「パスワードをリセット」または「パスワードを更新」などのボタンをクリックして完了です。
注意点: この方法は、登録メールアドレスにアクセスできることが前提です。もし登録メールアドレスも使えない場合は、次の方法を試す必要があります。
2-2. phpMyAdminを使ってデータベースからパスワードを変更する方法
これは少し専門的な知識が必要ですが、サーバーにアクセスできる環境があれば効果的な方法です。
レンタルサーバーの管理画面にログイン
あなたが契約しているレンタルサーバーの管理画面(cPanel、Plesk、独自管理パネルなど)にログインします。
phpMyAdminを起動
データベース管理ツールである「phpMyAdmin」を探して起動します。
WordPressのデータベースを選択
左側のメニューから、あなたのWordPressサイトが使用しているデータベース名をクリックして選択します。データベース名は、通常wp_options
やwp_users
などのテーブルが含まれているものです。
wp_users
テーブルを選択
データベース内のテーブル一覧から「wp_users
」(テーブル接頭辞が異なる場合もあります。例: wp_abc_users
)を探してクリックします。
ユーザーを編集
パスワードを変更したいユーザーの行を見つけ、「編集」(鉛筆アイコンなど)をクリックします。
user_pass
の値を変更
user_pass
という項目を探します。- その行の「関数」というプルダウンメニューを「MD5」に設定します。
- 「値」の欄に、設定したい新しいパスワードを直接入力します。
- 重要: ここで入力するパスワードは平文で構いません。MD5関数が自動的に暗号化して保存してくれます。
変更を保存
画面下部にある「実行」または「Go」ボタンをクリックして変更を保存します。
これで新しいパスワードが設定されました。WordPressのログイン画面に戻り、新しいパスワードでログインできるか確認してください。
2-3. FTPソフトを使ってwp-config.phpを編集する方法(上級者向け)
この方法はさらに専門的で、PHPの知識が必要です。最終手段として検討してください。
FTPソフトでサーバーに接続
FileZillaなどのFTPクライアントソフトを使って、あなたのWordPressサイトが設置されているサーバーに接続します。
wp-config.phpをダウンロード
WordPressのルートディレクトリ(wp-admin
やwp-content
フォルダがある階層)にある「wp-config.php」ファイルをダウンロードします。必ずバックアップを取っておきましょう。
wp-config.phpを編集
- ダウンロードした
wp-config.php
ファイルをテキストエディタで開きます。ファイルの末尾あたりに、以下のコードを追記します。PHPwp_set_password( 'あなたの新しいパスワード', 1 );
'あなたの新しいパスワード'
の部分には、設定したい新しいパスワードを入力します。1
の部分は、パスワードを変更したいユーザーのIDです。通常、最初の管理者はID「1」ですが、phpMyAdminで確認することも可能です。
- wp-config.phpをアップロード: 編集した
wp-config.
wp-config.phpをアップロード
編集したwp-config.php
ファイルを、元の場所(サーバーのルートディレクトリ)に上書きアップロードします。
WordPressにログイン
WordPressのログイン画面にアクセスし、新しいパスワードでログインを試みます。
追記したコードを削除
ログインが成功したら、すぐにFTPでwp-config.phpを再度ダウンロードし、追加した上記のコード行を削除して保存し、再度アップロードし直してください。 このコードを残しておくと、サイトにアクセスするたびにパスワードがリセットされてしまうため、非常に危険です。



焦らずにパスワード変更を試みてみましょう。
強固なパスワードを設定するためのポイントと注意点
パスワードの変更は、サイトのセキュリティを向上させる第一歩です。
しかし、ただパスワードを変更するだけでなく、それが「強固なパスワード」であることが極めて重要です。ここでは、推測されにくいパスワードの作成方法や、その後の管理、
1. 推測されにくいパスワードの作成ルール
強固なパスワードとは、簡単に推測されたり、ツールによって解読されたりしないパスワードのことです。以下の点を意識してパスワードを作成しましょう。
十分な長さ | 最低でも12文字以上のパスワードを設定しましょう。長ければ長いほど、解析に時間がかかります。 |
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多様な文字種を組み合わせる | 大文字 (A, B, C…) 小文字 (a, b, c…) 数字 (0, 1, 2…) 記号 (!, @, #, $, %…) これらの4種類をすべて含めることで、パスワードの複雑性が大幅に増します。 |
推測しやすい単語や個人情報を使わない | 誕生日、電話番号、名前、ペットの名前など、個人情報から推測できるものは避けましょう。 辞書に載っているような単語の羅列や、「password」「123456」のような安易な文字列は絶対に避けてください。 |
規則性のない文字列 | 「abcd123」「qwerty」のように、キーボードの配列順や規則性のある文字列はすぐに特定されます。 |
使い回しをしない | 他のウェブサイトやサービスで使っているパスワードをWordPressでも使い回すのは非常に危険です。どこか一つのサービスからパスワードが漏洩すると、芋づる式に他のサービスも不正ログインの被害に遭う可能性があります。必ずWordPress専用のユニークなパスワードを設定しましょう。 |
2. パスワード管理ツールの活用
複雑でユニークなパスワードをサービスごとに作成すると、それをすべて記憶するのは困難です。そこで役立つのがパスワード管理ツールです。
パスワード管理ツールは、あなたのIDとパスワードを暗号化して安全に保存し、必要な時に自動入力してくれるソフトウェアです。これにより、複雑なパスワードを安全に管理でき、サービスごとに異なるパスワードを設定する習慣が身につきます。
代表的なツール
- 1Password
- LastPass
- Bitwarden
3. パスワード変更後の確認事項
パスワードを変更したら、それで終わりではありません。以下の点を確認し、正しく変更が適用されていることを確認しましょう。
- 新しいパスワードでログインできるか確認: パスワード変更後、一度ログアウトし、新しいパスワードでログインできることを確認しましょう。
- パスワードを安全な場所に記録: パスワード管理ツールを使用しない場合は、メモ帳などに手書きで記録するなど、オフラインで安全に保管することをおすすめします。ただし、紛失や盗難には十分に注意が必要です。PCやクラウド上に平文で保存することは避けましょう。
- キャッシュのクリア: もし変更後にログインがうまくいかない場合は、ブラウザのキャッシュをクリアしてみたり、シークレットモード(プライベートブラウジング)で試してみたりしてください。古い情報が残っている可能性があります。
4. 複数人でWordPressを管理している場合の注意点
チームでWordPressを運用している場合、パスワード管理はさらに注意が必要です。以下のようなことに注意をしてください。
- 個人アカウントの利用を徹底: 一つのアカウントを複数人で共有するのは避け、必ず個人のユーザーアカウントを作成し、それぞれにパスワードを設定しましょう。これにより、誰がいつどのような操作をしたのかを追跡できます。
- 権限の最小化: 各ユーザーには、その役割に必要な最小限の権限のみを与えるようにしましょう。例えば、記事を執筆するだけのユーザーに、プラグインのインストールやテーマの編集権限は不要です。
- 退職・異動時のパスワードリセット: チームメンバーの退職や異動があった際は、必ずそのユーザーのパスワードをリセットするか、アカウントを削除しましょう。共有パスワードを使っている場合は、必ずパスワード全体を変更してください。
- パスワード変更の周知: 管理者が他のユーザーのパスワードをリセットした場合は、必ず本人に新しいパスワードを安全な方法で連絡し、変更を周知しましょう。



パスワードは推測されないものを利用しないといけませんね。
WordPressのセキュリティをさらに強化するための対策
パスワードの管理はセキュリティの基本ですが、WordPressサイトをより強固に守るためには、さらに多層的な対策を講じることが不可欠です。
ここでは、パスワード変更と合わせて実施すべき、重要なセキュリティ対策について解説します。
1. 二段階認証(2FA)の導入
二段階認証(Two-Factor Authentication, 2FA)は、パスワード認証に加えて、もう一段階の認証を求めるセキュリティ対策です。これにより、万が一パスワードが漏洩しても、不正ログインのリスクを大幅に低減できます。
仕組み | 仕組み: 通常、ログインには「IDとパスワード」の1段階認証が用いられます。二段階認証を導入すると、それに加えて、以下のような2段階目の認証が求められます。 スマートフォンアプリで生成されるワンタイムパスワード: Google AuthenticatorやAuthyなどの認証アプリが、一定時間ごとに更新される数字のコード(ワンタイムパスワード)を生成します。 登録メールアドレスに送られる認証コード: ログイン時に、事前に登録したメールアドレス宛に認証コードが送信され、それを入力することで認証が完了します。 SMSで送られる認証コード: 登録した電話番号のSMSに認証コードが送られます。 |
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導入方法 | WordPressで二段階認証を導入するには、専用のプラグインを使用するのが一般的です。 「Two Factor Authentication」「Google Authenticator」などのキーワードでプラグインを検索し、信頼性の高いものを選んで導入しましょう。 設定手順はプラグインによって異なりますが、多くは簡単な手順で有効化できます。 |
2. WordPress本体やプラグインの定期的な更新
WordPress本体、テーマ、そして利用しているプラグインは、定期的に最新バージョンへ更新することが極めて重要です。これは、新機能の追加だけでなく、セキュリティ脆弱性の修正が主な目的です。
- セキュリティ脆弱性: ソフトウェアには、外部からの攻撃に悪用される可能性のある「脆弱性」が見つかることがあります。開発者はこれを発見次第、迅速に修正し、新しいバージョンをリリースします。
- 未更新のリスク: 古いバージョンのまま放置すると、既知の脆弱性が修正されずに残り、そこを狙ったサイバー攻撃の標的となる可能性が高まります。
- 更新の習慣化: WordPressの管理画面にログインすると、更新が必要な項目がある場合は通知が表示されます。通知を見落とさず、定期的にアップデートを実行する習慣をつけましょう。
3. 不正ログイン対策プラグインの活用
WordPressには、不正ログインやブルートフォースアタック(総当たり攻撃)からサイトを守るためのセキュリティプラグインが多数提供されています。これらを導入することで、手動では難しい高度な防御を自動化できます。
主な機能 | ログイン試行回数制限: ログインに失敗した回数を制限し、一定回数を超えると一時的にアクセスをブロックします。 IPアドレスによるアクセス制限: 特定の国からのアクセスを制限したり、怪しいIPアドレスからのアクセスをブロックしたりできます。 ボットからの保護: 不正なアクセスを行うボットを検知し、ブロックします。 アクティビティログ: サイトへのアクセス履歴やユーザーの操作ログを記録し、異常な動きがないか監視できます。 |
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代表的なプラグイン | 「Wordfence Security」「SiteGuard WP Plugin」「iThemes Security」などが有名です。これらのプラグインは多機能であり、導入することで包括的なセキュリティ対策が可能です。 |
4. バックアップの重要性
どんなにセキュリティ対策を講じても、万が一の事態は起こり得ます。ハッキング被害、サーバー障害、操作ミスなど、様々な理由でサイトのデータが失われる可能性があります。そのため、定期的なバックアップは、サイト運営における最後の砦とも言える最も重要な対策の一つです。
バックアップの対象 | WordPressのファイル: WordPress本体、テーマ、プラグイン、アップロードした画像などのファイルすべて。 データベース: 記事データ、ユーザー情報、設定データなど、WordPressのすべてのコンテンツが保存されているデータベース。 |
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バックアップの頻度 | サイトの更新頻度に合わせて、週に一度、または記事を更新するたびなど、定期的にバックアップを取りましょう。 |
バックアップの保存場所 | バックアップデータは、サーバー上にのみ保存するのではなく、Google Drive、Dropboxなどのクラウドストレージや、ローカルPCなど、サーバーとは別の場所に複数保存することをおすすめします。 |
バックアップ方法 | レンタルサーバーが提供するバックアップ機能を利用するか、「UpdraftPlus」「BackWPup」などのバックアッププラグインを活用すると、自動的かつ手軽にバックアップを取ることができます。 |
これらのセキュリティ対策を組み合わせることで、WordPressサイトの安全性を飛躍的に高めることができます。



パスワード変更をきっかけに、ぜひ包括的なセキュリティ対策を見直してみてください。
WordPressパスワード変更に関するよくある質問(FAQ)
まとめ:WordPressのパスワード変更で安全なサイト運営を
WordPressサイトを運営する上で、パスワードの管理は非常に重要です。パスワードを忘れてログインできなくなった緊急時だけでなく、セキュリティを強化するためにも、適切なパスワード変更は欠かせません。
この記事では、ログインできる場合とできない場合、それぞれの状況に応じたパスワード変更方法を詳しく解説しました。
管理画面から手軽に変更する方法から、phpMyAdminやFTPを使った少し専門的な方法まで、あなたの状況に合わせた解決策が見つかりましたか?
また、単にパスワードを変更するだけでなく、強固なパスワードの設定方法や、二段階認証の導入など、一歩進んだセキュリティ対策についても触れました。
これらの対策を講じることで、あなたのWordPressサイトを不正アクセスから守り、安心してコンテンツ作成や運営に集中できるようになります。