新規ドメインのSEO対策！ドメインパワーを最速で上げるロードマップ虎の巻

新規事業を立ち上げたり、新しいサイトを公開したりしたばかりのWeb担当者や経営者の方にとって、SEOは避けて通れない課題です。

特に、記事を公開してもなかなか検索上位に表示されず、「ドメインパワーが弱いからだ」と感じている方も多いのではないでしょうか。

Googleはドメインパワーという言葉を公式には使っていませんが、その概念はSEOの世界で広く認識されています。

新規ドメインのドメインパワーが低いのは、Googleからの評価をまだ受けていない「実績ゼロ」の状態だからです。例えるなら、新しく開店したばかりのお店のようなものです。

新規ドメインは、これらの理由からドメインパワーが低く、コンテンツを公開してもすぐに上位表示されるのが難しいのです。

正しい方法で対策すれば、ドメインパワーは着実に上げていくことができます。

検索エンジンに評価されるための大原則【E-E-A-T】

ドメインパワーを上げるためには、Googleがドメインパワーの評価で重視している「E-E-A-T」という考え方を理解することが大切です。

E-E-A-Tとは、Experience（経験）、Expertise（専門性）、Authoritativeness（権威性）、Trustworthiness（信頼性）の頭文字を取った言葉で、このそれぞれがドメインパワーに重要な役割を果たします。

「E-E-A-T」それぞれの意味と、これらをどう利用するかを見ていきましょう。

1. 経験（Experience）を示す方法

経験とは、実際にその商品やサービスを利用したり、その場所を訪れたりした実体験に基づいた情報を指します。これにより、読者は信頼できる情報だと判断し、Googleもサイトの評価を高めます。

記事の中にはこちらのような情報を使っていきましょう。

一次情報の発信	自社製品を実際に使った感想や、独自の調査結果、現場でのノウハウなど、あなた自身の体験談を具体的に記載しましょう。 例えば、「このWordPressテーマを導入した結果、サイト表示速度が20%改善した」といった具体的な数値を交えた情報や、「実際にこの調理器具を使って作ってみたレシピ」などを紹介することで、読者はよりリアルな情報を得られます。
リアルな写真や動画の掲載	加工されていない写真や、実際に作業している動画などを載せることで、読者はあなたの経験をよりリアルに感じることができます。 特にハウツー系の記事では、写真付きの解説をすけることで、より読者の満足度が上がります。

2. 専門性（Expertise）を高める方法

専門性とは、特定のトピックについてどれだけ深い知識やスキルを持っているかを示すものです。

特定のジャンルに特化する	幅広いテーマを扱うのではなく、特定のジャンルに絞って深い情報を提供しましょう。 例えば、ただの「Webマーケティング」ではなく、「BtoB SaaSのSEO」など、ニッチな分野に特化することで、その分野における専門家としての評価を得やすくなります。
専門用語の解説	専門的な内容を扱う際は、初心者にもわかるように専門用語の解説を加えることで、読者層が広がり、より多くの人から支持されるコンテンツになります。 記事内に Glossary（用語集）を設置したり、注釈をつけたりする工夫も有効です。

浅く広くよりは、狭く深い方が評価はされやすくなります。情報を知りたい時に専門サイトの方が情報が良い知識を知ることができるということですね。

3. 権威性（Authoritativeness）を獲得する方法

権威性とは、その分野におけるリーダーとしての地位や評価のことです。第三者からの評価や推薦によって高まります。

著者情報を明確にする	記事の執筆者や監修者として、資格を持つ専門家（医師、弁護士、中小企業診断士など）を明記することで、その情報が信頼できるものであることを示せます。
メディアへの露出を増やす	有名メディアへの寄稿、書籍の出版、業界団体での講演、SNSでの積極的な情報発信を行い、業界内での影響力を高めましょう。
被リンクを獲得する	権威のある他サイトからの被リンクは、そのサイトの信頼性を引き継ぐことになります。質の高い被リンクを獲得するための努力は、権威性の向上に直結します。

専門家や有名なところからの推薦や、一般のサイトからでも被リンクを受けることで評価が上がります。

4. 信頼性（Trustworthiness）を築く方法

信頼性とは、Webサイトの情報が正確で安全であるとユーザーやGoogleに感じさせることです。

運営者情報を明確にする	会社概要、代表者名、所在地、連絡先、プライバシーポリシーなどを正確に記載し、透明性を高めましょう。 特に個人情報を取り扱うサイトでは必須です。
セキュリティを強化する	SSL化（URLが「https://」で始まる）は、ユーザーが安心してサイトを閲覧できるための必須条件です。 また、サイトに不審な広告やポップアップが表示されないようにすることも重要です。
情報の更新性を確保する	記事内の情報が古くなっていないか定期的に確認し、必要に応じて最新の情報に更新することで、常に信頼できるサイトであることを示せます。

発信者の信頼性だけでなく、サーバーの信頼性も見られています。

新規ドメインのドメインパワーを最速で上げるロードマップ3ステップ

ここからは、新規ドメインのドメインパワーを上げるための具体的な3つのステップをご紹介します。

なお、集約や収益化に関しては、「【SEO対策】集客記事と収益記事の役割と具体的な書き方を徹底解説虎の巻」の記事で紹介していますので、よろしければご確認ください。

【実践編】ドメインパワーを高める具体的な施策

ロードマップに基づき、さらに具体的な施策を解説します。これらの施策を実践することで、新規ドメインでも着実にドメインパワーを高めることができますので試してみてください。

施策1：関連性の高いキーワードで専門的な記事を書く

例えば狙うべき記事キーワードは「SEO対策」というビッグキーワードではなく、「新規ドメイン ドメインパワー 上げる方法」のような、より具体的なキーワード（スモールキーワード・ロングテールキーワード）とします。

スモールキーワードという検索数は少ないものの、より読者の検索意図に寄り添ったキーワードで上位表示される記事を増やすことで、Googleからの評価を積み重ねていくことに意味があります。

ユーザーの検索意図に応える	単にキーワードを盛り込むだけでなく、「なぜこの記事を読みたいのか？」というユーザーの意図を深く考え、その答えを記事内で提供します。
キーワード選定ツールを活用する	「Googleキーワードプランナー」や「ラッコキーワード」などのツールを使い、ユーザーが実際に検索している具体的なキーワードを洗い出します。
競合サイトの分析	狙っているキーワードで上位表示されている競合サイトの記事を分析し、どんな情報が求められているのか、どんな構成で書かれているのかを参考にし記事にします。

スモールキーワードで集まったユーザーは、特定の悩みを抱えていることが多いため、コンバージョン（成果）にも繋がりやすいというメリットもあります。

施策2：内部リンクを最適化してユーザーの回遊性を高める

読者がサイトに滞在していた時間は、googleの評価に直結します。

読者が読みやすい記事を書くのは当たり前ですが、記事中に「あわせて読みたい記事」として関連性の高い記事を紹介したり、記事内でキーワードに内部リンクを貼ったりするなどしましょう。

こうして、サイト内の回遊率が高まることで、ユーザーの滞在時間が延び、Googleからの評価も向上します。

実際には以下の様な方法で実施します。

主要な記事にリンクを集中させる	サイトの核となる重要な記事（例：サービス紹介ページや柱となるコラム記事）には、多くの関連ページから内部リンクを集中させることで、そのページの評価を高めることができます。
アンカーテキストを工夫する	「こちら」のような抽象的なアンカーテキストではなく、リンク先の記事の内容がわかる具体的な言葉（例：「SEO内部対策の詳しい方法はこちら」）を使うことで、ユーザーのクリック率が上がります。
関連性の高い記事同士を繋ぐ	内部リンクを設置する際は、必ず関連性の高い記事同士を繋ぎましょう。これにより、ユーザーはより深い情報を得ることができ、サイト内の回遊性も高まります。

施策3：SNSやプレスリリースで積極的に情報発信する

公開した記事をX（旧Twitter）やFacebookなどで積極的にシェアしましょう。SNSでの拡散は、被リンクの獲得につながるだけでなく、サイトへの直接的な流入も期待できます。

SNSでコンテンツを拡散する	新しく公開した記事を、SNSのフォロワーに向けて積極的に発信しましょう。記事の要約や見出しをいくつかピックアップして投稿することで、興味を持ってもらいやすくなります。
プレスリリースを活用する	新サービスや独自の調査結果など、ニュース性のあるコンテンツは、プレスリリース配信サービスを利用して発信しましょう。メディア関係者の目に留まれば、記事に取り上げてもらえる可能性があり、権威性のあるサイトからの被リンク獲得に繋がります。

SNSでは単純に記事タイトルを呼びかけるのではなく、見た人に興味を持ってもらう内容にしましょう。

施策4：被リンク獲得に繋がる寄稿やインタビュー記事を狙う

競合サイトの被リンクを分析すると、「業界の専門家」としてインタビュー記事に掲載されたり、他社メディアへの寄稿記事からリンクを貼られていたりするケースが多く見られます。

他社メディアへの寄稿	自社の専門性を活かして、他社のブログやオウンドメディアへ記事を寄稿するアプローチをかけましょう。寄稿記事内から自社サイトへのリンクを貼ってもらうことで、質の高い被リンクを獲得できます。
専門家としてのインタビュー依頼	自社の強みや専門分野を明確にし、専門家としてインタビューに答える機会を増やしましょう。
業界のイベントやセミナーに登壇する	業界のイベントやセミナーで登壇することで、認知度が上がり、多くのメディアから注目されるようになります。

これらの施策を計画的に実行することで、新規ドメインでも着実にドメインパワーを高め、検索上位表示と集客を目指すことができます。

ドメインパワーを上げる上での注意点

ドメインパワーを上げるための取り組みには注意もありますので紹介します。

1. 短期的な成果を求めすぎない

ドメインパワーは、時間をかけて少しずつ蓄積されていくものです。

新規ドメインを立ち上げて数週間で検索上位を狙うのは非常に困難です。Googleは、サイトの信頼性を評価するために、継続的な活動を重視します。

例えば、「記事を100本公開すればドメインパワーが上がる」といった安易な考えで、低品質な記事を大量生産するのは逆効果です。

ユーザーの役に立たない記事は、検索順位が上がらないだけでなく、サイト全体の評価を下げる可能性があります。

焦らず、数ヶ月から1年以上のスパンで計画を立て、ユーザーの役に立つ高品質なコンテンツをコツコツと増やしていくことが成功への近道です。

2. ペナルティにつながる不自然な被リンクは避ける

被リンクはドメインパワーを上げる上で非常に重要ですが、不自然な方法で被リンクを獲得しようとすると、Googleからペナルティを受け、かえって検索順位が下がるリスクがあります。

具体的には、以下のような被リンクは絶対に避けるべきです。

自然な被リンクは、あなたのコンテンツが他の誰かの役に立ち、その結果として紹介された時に生まれます。

良質なコンテンツを作成し、SNSで積極的に発信するなど、正攻法で信頼性を高めていくことが最も安全で効果的な方法です。

なお、悪意のある被リンクが発生した場合には、Google Search Consoleから否認しましょう。

被リンクの否認については「【SEO担当者向け】被リンク否認ツールの正しい使い方と注意点虎の巻」の記事で詳しく紹介していますので、よろしければこちらもご覧ください。

継続が成功の鍵！ドメインパワーの計測方法

実際にドメインパワーがどのような状態なのか、直すべき記事がどれなのかを知るために、測定方法と改善策の出し方を紹介します。

1. ドメインパワーチェックツールを紹介

ドメインパワーは、Googleが公式に公開している数値ではありません。そのため、外部のSEOツールを利用して、定期的にドメインパワーの進捗状況を確認します。

【有料】 Ahrefs (エイチレフス)	業界で最も広く使われているSEO分析ツールの一つです。「Domain Rating (DR)」という指標でドメインパワーを評価します。 被リンクの数や質、参照元ドメインの数などを総合的に判断するため、信頼性の高い数値として知られています。
【有料】 Moz (モズ)	こちらも有名なSEOツールで、「Domain Authority (DA)」という指標でドメインパワーを評価します。 Ahrefsと同様に被リンク状況などを分析して算出されるため、DRと併せて確認することで、より多角的にサイトの状況を把握できます。
【無料】 無料のドメインパワーチェッカー	AhrefsやMozは有料ツールですが、「パワーランクチェックツール」など、無料でドメインパワーを測定できるツールも多数存在します。

2. 効果測定から改善策を導き出す方法

ドメインパワーの数値を見るだけでなく、その変化から具体的な改善策を導き出しましょう。次の方法を参考になさってください。

被リンクの増減を分析する	ドメインパワーが上がった場合、どのサイトから被リンクを獲得したのかを確認しましょう。 その被リンク元を参考に、類似のサイトへアプローチするなどの施策を検討できます。 逆に、ドメインパワーが下がった場合は、被リンクが削除されていないか、不自然なリンクがないかを確認し、必要に応じてリンク否認を行うなどの対策が必要です。
トラフィックと順位の相関を見る	ドメインパワーが上がっているのに、オーガニック検索からの流入数（トラフィック）が増えない場合は、狙っているキーワードとコンテンツの内容がずれていないか、検索意図を満たせていない記事がないかなど、コンテンツそのものの見直しが必要です。
競合サイトと比較する	あなたのサイトと競合サイトのドメインパワーや被リンク数を比較することで、自社に足りないものが何かを把握できます。 「競合はどんなサイトから被リンクを獲得しているのか」「どんなキーワードで上位表示されているのか」などを分析し、今後の戦略に活かしましょう。
Google Search Consoleと併用する	Googleが無料で提供している「Google Search Console」は、検索クエリやクリック数、表示回数などを確認できる必須ツールです。 ドメインパワーの数値と合わせて確認することで、より詳細なサイトのパフォーマンスを把握できます。 これらのツールを定期的に活用し、PDCAサイクル（計画→実行→評価→改善）を回すことで、ドメインパワーを継続的に高めていくことができます。

まとめ：新規ドメインでも諦めない！成長への第一歩を踏み出そう

この記事では、新規ドメインのドメインパワーを上げるための具体的なロードマップと実践的な施策を解説しました。

重要なのは、「ドメインパワーを上げる」という手段に囚われず、その本質にある「検索エンジンとユーザーからの信頼を獲得する」という目標を見失わないことです。

新規ドメインでも、正しい知識と地道な努力を続けて、ドメインパワーを向上させることで、検索結果上位表示・集客・収益に結びつけましょう。