【WordPressバックアップ完全ガイド】データ消失を防ぐ設定と復元方法の虎の巻

ワードプレスバックアップ

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WordPressサイトが突然表示されなくなったどうしよう!

やっぱりWordPressサイトってバックアップしておいたほうがいいのかな?

WordPressで運営しているサイトが突然表示されなくなったら、データがすべて消えてしまったら、と考えるとゾッとしませんか?

大切なブログ記事、商品情報、顧客データなど、これまで積み上げてきたものが一瞬で失われるリスクは実は常に隣り合わせです。

しかし、ご安心ください。適切なバックアップ対策を講じていれば、そんな最悪の事態は防げます。

この記事では、WordPressのバックアップがなぜ重要なのか、そして初心者でも簡単にできる具体的な方法から、万が一の際の復元手順までを解説します。

もうデータ消失の不安に怯える必要はありません。この記事を読めば、あなたのWordPressサイトを安全に保ち、安心して運営を続けられるようになるでしょう。

目次

なぜWordPressのバックアップは必須なのか?データ消失からサイトを守る重要性

WordPressサイトを運営しているなら、バックアップは保険と同じくらい重要です。

多くの時間と労力をかけて作り上げたウェブサイトが、ほんの些細なトラブルで一瞬にして消えてしまう可能性があるからです。

データ消失のリスクと、バックアップがもたらす安心感について解説します。

1. WordPressサイトのデータが失われるリスクとは?

「まさか自分のサイトに限って」と思っていませんか? WordPressサイトのデータが失われる原因は、意外と身近に潜んでいます。

  • 人為的なミス: WordPressの操作中に誤ってファイルを削除したり、データベースを破損させたりするケースは少なくありません。特に、テーマやプラグインの編集時に起こりやすいミスです。
  • サーバー障害: レンタルサーバー側で予期せぬトラブルが発生し、データが消失してしまう可能性もゼロではありません。自然災害や機器の故障など、避けられない原因もあります。
  • ハッキング・マルウェア感染: 不正アクセスによってサイトが改ざんされたり、悪質なプログラム(マルウェア)に感染してデータが破壊されたりすることもあります。セキュリティ対策を怠っていると、このリスクは高まります。
  • WordPress本体やプラグイン・テーマの更新失敗: WordPressのバージョンアップや、利用しているプラグイン・テーマの更新時に、予期せぬエラーが発生してサイトが表示されなくなることがあります。互換性の問題が原因となることも多いです。

これらのリスクは、いつあなたのサイトに降りかかるか分かりません。万が一の事態に備えておくことが、サイト運営者としての責務とも言えます。

2. バックアップがもたらす安心感とビジネスへの影響

バックアップは単なるデータのコピーではありません。それは、あなたのWordPressサイトと、そこから生まれるビジネスや活動を守るための「保険」です。

  • 精神的な安心感: 「もしサイトが消えても大丈夫」という心の余裕が生まれます。これにより、新しいコンテンツ作成やサイト改善に集中でき、よりクリエイティブな活動に時間を費やせます。
  • 迅速な復旧による機会損失の最小化: サイトがダウンすると、訪問者や顧客を失い、ビジネスに大きな損害を与える可能性があります。バックアップがあれば、トラブル発生時でも迅速にサイトを復元でき、機会損失を最小限に抑えられます。
  • 信頼性の維持: 安定して稼働するウェブサイトは、訪問者や顧客からの信頼に直結します。トラブルからの迅速な復旧は、あなたのブランドイメージやビジネスの信頼性を守る上でも非常に重要です。
  • 新しい挑戦への後押し: 「何かあったら復元できる」という安心感があれば、新しいプラグインの試用、テーマのカスタマイズ、大規模なサイトリニューアルなど、躊躇なく挑戦できるようになります。

バックアップは、WordPressサイトを運営する上で避けては通れない重要な作業です。データの損失という最悪の事態からサイトを守り、安心してウェブ活動を続けるために、適切なバックアップ体制を築きましょう。

WordPressバックアップの基本を理解しよう

WordPressサイトのバックアップと一口に言っても、具体的に何を、どのように、どこに保存すれば良いのか迷う方も多いでしょう。ここでは、WordPressバックアップの基礎知識を分かりやすく解説します。

1. バックアップすべきデータ(ファイルとデータベース)とは?

WordPressのサイトは、大きく分けて「ファイル」「データベース」の2種類のデータで構成されています。

この両方をバックアップしなければ、完全にサイトを復元することはできません

項目内容
ファイルデータWordPressサイトを構成するファイルは、主に以下のものが含まれます。これらはFTPソフトなどを利用してサーバーからダウンロードできます。

WordPress本体のプログラムファイル: WordPressが動作するための基本的なプログラムコードです。
テーマファイル: サイトのデザインやレイアウトを決定するテーマのファイル(wp-content/themes以下)。カスタマイズした内容も含まれます。
プラグインファイル: サイトに機能を追加するプラグインのファイル(wp-content/plugins以下)。
アップロードファイル(メディアファイル): 記事内に挿入した画像、動画、PDFなどのメディアファイル(wp-content/uploads以下)。これらはサイトの容量を大きく占めることが多いです。
.htaccessファイル: サイトのアクセス制御やリダイレクト設定などを行うファイル。
wp-config.phpファイル: WordPressの設定情報(データベース接続情報など)が記述されている重要なファイル。
データベースWordPressのデータベースには、サイトの「コンテンツ」に関するあらゆる情報が格納されています。WordPressが動的にページを生成する際に、このデータベースから情報を読み込んで表示します。

投稿(記事)データ: 実際にウェブサイトに表示されるブログ記事や固定ページの内容。
コメントデータ: 投稿に対するユーザーからのコメント。
ユーザー情報: サイトの管理者や寄稿者などのアカウント情報。
カテゴリ・タグ情報: 投稿を分類するためのカテゴリやタグのデータ。
各種設定情報: WordPressの一般設定、プラグインやテーマの設定など、サイト全体の細かい設定情報。

このファイルとデータベースのどちらか一方が欠けても、サイトは正常に機能しません。必ず両方をセットでバックアップするようにしましょう。

2. バックアップ方法の種類とそれぞれの特徴

WordPressのバックアップには、主に以下の3つの方法があります。それぞれの特徴を理解し、ご自身のスキルレベルやニーズに合った方法を選びましょう。

項目内容
a. WordPressプラグインによるバックアップWordPressの管理画面から簡単にバックアップができるため、初心者から中級者まで最も手軽に利用できる方法です。

特徴: 管理画面から数クリックでバックアップ・復元が可能。
自動バックアップの設定ができるプラグインが多い。
バックアップファイルの保存先(クラウドストレージなど)を選択できる。
一部のプラグインは有料だが、多機能でサポートが充実している。
メリット: 専門知識が不要で操作が簡単。定期的な自動バックアップを設定できるため、忘れにくい。
デメリット: プラグイン自体の相性問題や不具合のリスク。サイトの容量が大きい場合、時間がかかったりサーバー負荷が高まる可能性もある。
b. レンタルサーバーのバックアップ機能多くのレンタルサーバーが提供している標準機能です。専門知識不要で利用できる場合が多いですが、サービスによって機能や料金が異なります。

特徴: サーバー側で自動的にバックアップが取られるため、手間がかからない。
多くの場合、ファイルとデータベースの両方が対象。
過去の特定の時点に復元できる「世代管理」が可能な場合が多い。
追加料金が必要な場合や、復元作業を依頼すると手数料がかかる場合がある。
メリット: 設定の手間がほとんどかからず、非常に安心感が高い。サーバーに直接データがあるため、プラグインの不具合などの影響を受けにくい。
デメリット: サーバー側のバックアップポリシーに依存するため、バックアップの頻度や保存期間を自由に設定できない場合がある。復元作業に時間がかかったり、費用が発生したりする場合がある。
c. 手動によるバックアップFTPソフトとphpMyAdminなどのツールを使って、自身で直接サーバーからデータを取り出す方法です。専門知識が必要になりますが、最も確実で柔軟性の高い方法です。

特徴: ファイルはFTPソフトで、データベースはphpMyAdminで個別にダウンロード。
自分のPCや外部ストレージなど、任意の場所に保存できる。
すべてのデータを完全に把握できる。
メリット: 他のツールに依存しないため、トラブル時に強い。コストがかからない。
デメリット: 専門知識と手間がかかる。特にデータベースの操作は慎重に行う必要があり、誤るとサイトが破損するリスクがある。手動での定期的な作業を忘れやすい。

3. バックアップ頻度と保存場所の選び方

バックアップの頻度と保存場所は、サイトの特性や更新頻度に合わせて最適化することが重要です。

項目内容
バックアップの頻度サイトの更新頻度が高ければ高いほど、バックアップ頻度も高くすべきです。
ブログやニュースサイト(毎日更新): 毎日〜週に数回
企業サイトやポートフォリオ(不定期更新): 週に1回〜月に数回
ECサイト(注文が頻繁に入る): 毎日(できれば1日複数回)
大規模な改修やWordPress/プラグインのアップデート前: 必ず1回
最低でも週に1回、重要なサイトであれば毎日、あるいはリアルタイムに近いバックアップを検討しましょう。
バックアップデータの保存場所バックアップデータは、元データとは異なる場所に保存することが鉄則です。サーバー上にのみ保存していると、サーバー自体に障害が発生した場合にすべてのデータを失うリスクがあります。
クラウドストレージ: Google Drive, Dropbox, Amazon S3など。 メリット: どこからでもアクセス可能、容量を気にせず保存できる、自動連携できるプラグインが多い。
デメリット: 無料枠には制限がある、サービス側の障害リスク(低いがゼロではない)。
ローカルPC: 自分のパソコンのハードディスク。 メリット: 完全に自分の管理下における、インターネット接続なしでもアクセスできる。
デメリット: PCの故障リスク、紛失リスク、バックアップが手間。
外部ストレージ: USBメモリ、外付けHDDなど。 メリット: PCとは別に物理的に保管できる、持ち運びが可能。
デメリット: 紛失・盗難リスク、故障リスク。
別のサーバー: 別のレンタルサーバーやVPSに保存。 メリット: サーバー障害への対策になる、セキュリティレベルが高い。
デメリット: 設定が複雑、追加コストがかかる場合がある。

「複数の場所に分散して保存する」ことが、最も推奨されるバックアップ戦略です。

例えば、「レンタルサーバーの自動バックアップ」+「プラグインでクラウドストレージに自動保存」+「定期的に手動でPCにダウンロード」といった形で組み合わせることで、データ消失のリスクを大幅に低減できます。

【初心者向け】WordPressバックアップの具体的なやり方

ここでは、実際にWordPressのバックアップを取るための具体的な手順を、初心者でも分かりやすいように解説します。ご自身のスキルレベルや環境に合わせて、

1. プラグインを使った簡単なバックアップ方法と注意点

WordPressプラグインを使えば、専門知識がなくても管理画面から手軽にバックアップを取ることができます。多くのユーザーにとって、この方法が最もおすすめです。

おすすめバックアッププラグイン3選と設定手順

WordPressのバックアッププラグインは多数ありますが、ここでは特に人気があり、使いやすい3つをご紹介します。

項目内容
a. BackWPup(無料版あり)特徴: 無料版でも高機能。WordPressファイルとデータベースを別々にバックアップしたり、統合してバックアップしたりできます。DropboxやGoogle Drive、FTPなど、多様な保存先に対応しています。
設定手順の概要: インストールと有効化: WordPress管理画面から「プラグイン」>「新規追加」で「BackWPup」を検索し、インストール・有効化します。
新規ジョブの追加: 「BackWPup」>「新規ジョブ」を選択し、「ジョブ名」を決定します(例: サイト全体バックアップ)。
ジョブ設定: 一般: 「データベースのバックアップ」「ファイルのバックアップ」にチェックを入れます。必要に応じて圧縮形式などを選択します。
宛先: バックアップファイルの保存先(例: 「フォルダへバックアップ」「Dropbox」など)を選択します。クラウドストレージを選ぶ場合は、各サービスの認証を行います。
スケジュール: バックアップを実行する頻度(毎日、毎週など)を設定します。
保存と実行: 設定を保存し、手動で一度実行して正常にバックアップが作成されるか確認します。
b. UpdraftPlus WordPress Backup Plugin(無料版あり)特徴: 世界中で広く利用されており、非常に評価が高いプラグインです。バックアップと復元の操作が直感的で分かりやすいのが特徴。無料版でも主要なクラウドストレージに対応しています。
設定手順の概要: インストールと有効化: WordPress管理画面から「プラグイン」>「新規追加」で「UpdraftPlus」を検索し、インストール・有効化します。
バックアップ/復元タブへ移動: 「設定」>「UpdraftPlus Backups」に移動します。
設定タブ: ファイルバックアップのスケジュール: バックアップの頻度(毎日、毎週など)を設定します。
データベースバックアップのスケジュール: 同様にバックアップの頻度を設定します。
リモートストレージ: Google Drive、Dropbox、S3などの保存先を選択し、認証を行います。
今すぐバックアップ: 設定後、「今すぐバックアップ」ボタンをクリックし、手動で初回バックアップを実行します。
c. All-in-One WP Migration(無料版あり、インポートサイズに制限あり)特徴: サイトの引っ越し(移行)に特化しているプラグインですが、バックアップツールとしても非常に優秀です。サイト全体を一つのファイルにまとめてエクスポート・インポートできるため、復元が非常に簡単です。ただし、無料版ではインポートできるファイルサイズに制限があります。
設定手順の概要: インストールと有効化: WordPress管理画面から「プラグイン」>「新規追加」で「All-in-One WP Migration」を検索し、インストール・有効化します。
エクスポート: 「All-in-One WP Migration」>「エクスポート」を選択します。
エクスポート先: 「ファイル」を選択すると、PCにバックアップファイル(.wpress形式)がダウンロードされます。必要に応じて、Dropboxなどのクラウドストレージへ直接エクスポートすることも可能です(拡張機能が必要な場合あり)。
バックアップファイルの保存: ダウンロードしたファイルを安全な場所に保管します。

自動バックアップの設定方法と注意点

プラグインの多くは、定期的な自動バックアップ機能を持っています。一度設定すれば、あとは自動でバックアップが取られるため、バックアップ忘れを防ぐことができます。

項目内容
サーバー負荷サイトの規模が大きい場合や、サーバーのスペックが低い場合、自動バックアップ時にサーバーに負荷がかかり、サイトの表示が一時的に重くなることがあります。アクセスの少ない時間帯に設定するなどの工夫が必要です。
設定方法各プラグインの設定画面に「スケジュール」や「頻度」といった項目があります。ここで「毎日」「毎週」「毎月」などの頻度と、バックアップを実行する時間を設定します。
注意点バックアップの成功確認: 定期的に管理画面や保存先のフォルダを確認し、バックアップが正常に完了しているかを確認しましょう。エラーが出ている場合は、設定を見直す必要があります。
保存容量の管理: 自動バックアップは便利ですが、バックアップファイルが溜まりすぎると保存先の容量を圧迫します。古いバックアップファイルを自動で削除する設定(世代管理)を活用したり、手動で不要なファイルを削除したりして管理しましょう。

2. レンタルサーバーのバックアップ機能を使う方法

多くのレンタルサーバーが、標準サービスとしてWordPressサイトの自動バックアップ機能を提供しています。プラグインの導入や設定の手間をかけたくない方には、この方法がおすすめです。

主要レンタルサーバーのバックアップ機能と利用方法

主要なレンタルサーバーでは、以下のような形でバックアップ機能が提供されています。(具体的な操作画面や名称はサーバーによって異なります。)

項目内容
エックスサーバー特徴: 「自動バックアップ機能」として、サーバー上に過去14日間のデータ(Web・メールデータとMySQLデータベース)が自動で保存されています。追加料金なしで利用可能です。
利用方法: サーバーパネルにログインし、「バックアップ」項目から復元したい日付を選択して操作します。ファイルとデータベースはそれぞれ個別に復元可能です。必要に応じて、バックアップデータをダウンロードすることもできます。
ConoHa WING(コノハウィング)特徴: 「自動バックアップ」機能として、Webサイトデータ(ファイルとデータベース)が毎日自動でバックアップされます。過去14日間のバックアップが保存されます。こちらも追加料金は不要です。
利用方法: コントロールパネルにログインし、対象のサイトを選択後、「サイト管理」>「サイト設定」>「バックアップ」から復元したい日付を選んで復元します。
ロリポップ!特徴: 「バックアップ機能」として、自動で毎日バックアップが実行されます。Web・メールデータ、データベースのどちらもバックアップされます。保存期間は10日間です。プランによっては有料オプションの場合があります。
利用方法: ユーザー専用ページにログインし、「ウェブサイト」>「バックアップ」から復元したい日付を選択し、復元を実行します。

レンタルサーバー機能を使うメリット・デメリット

サーバー側の障害リスク: 万が一サーバー自体に大規模な障害が発生した場合、バックアップデータも失われる可能性があります。

そのため、サーバーのバックアップ機能だけでなく、プラグインなどを利用して別の場所にもバックアップを取っておくのがより安全です。

メリット手間がかからない: 一度設定すれば、自動でバックアップが取られるため、バックアップ忘れの心配がありません。
安心感が高い: サーバー側で管理されるため、プラグインの不具合やWordPress自体のエラーに左右されにくいです。
復元が比較的容易: 管理画面から簡単に復元できることが多いです。
デメリット自由度が低い: バックアップの頻度や保存期間、保存先を自由に設定できない場合があります。
追加料金の可能性: プランによっては有料オプションであったり、復元時に手数料がかかる場合があります。

3. 手動でバックアップする方法(上級者向け)

WordPressのファイルとデータベースをそれぞれ手動でバックアップする方法です。

専門知識が必要になりますが、ツールに依存せず、すべてのデータを完全に自分の管理下に置きたい場合に有効です。

ファイル(FTP)のバックアップ手順

FTP(File Transfer Protocol)ソフトを使って、サーバーからWordPressのすべてのファイルをダウンロードします。

STEP
FTPクライアントソフトの準備

FileZilla(ファイルジラ)などのFTPクライアントソフトをPCにインストールします。

STEP
FTP接続情報の確認

レンタルサーバーの管理画面で、FTP接続情報(ホスト名、ユーザー名、パスワード、ポート番号)を確認します。

STEP
サーバーへの接続

FTPクライアントソフトを起動し、確認した情報を使ってサーバーに接続します。

STEP
WordPressファイルの特定

サーバー側のディレクトリで、WordPressがインストールされているフォルダ(通常はpublic_htmlまたはドメイン名のフォルダ)を探します。

STEP
ファイルのダウンロード

WordPressがインストールされているフォルダ内のすべてのファイルとフォルダを、PCの任意の場所へダウンロードします。ダウンロードには時間がかかる場合があります。

データベース(phpMyAdmin)のバックアップ手順

phpMyAdminは、データベースを管理するためのツールです。多くのレンタルサーバーで提供されており、管理画面からアクセスできます。

STEP
phpMyAdminへのログイン

レンタルサーバーの管理画面からphpMyAdminへアクセスし、WordPressで使用しているデータベースのユーザー名とパスワードでログインします。

  • データベースのユーザー名やパスワードが不明な場合は、WordPressのルートディレクトリにあるwp-config.phpファイルを開き、以下の行を探すと記述されています。
    • define('DB_NAME', 'データベース名');
    • define('DB_USER', 'ユーザー名');
    • define('DB_PASSWORD', 'パスワード');
STEP
データベースの選択

phpMyAdminの左側のサイドバーから、バックアップしたいWordPressのデータベース名をクリックして選択します。

STEP
エクスポートタブの選択

上部メニューの「エクスポート」タブをクリックします。

STEP
エクスポート方法の選択
  • 「クイック」: 通常はこちらで問題ありません。基本的な設定でエクスポートされます。
  • 「カスタム」: 詳細な設定を行いたい場合に選択します。文字コードや特定のテーブルのみをエクスポートしたい場合に便利です。
STEP
フォーマットの選択

「SQL」が選択されていることを確認します。(通常はデフォルトでOK)

STEP
エクスポートの実行

画面下部の「実行」ボタンをクリックすると、データベースがSQLファイル(.sql形式)としてPCにダウンロードされます。

手動バックアップの注意点

  • 手間と時間: 定期的に手動でバックアップするのは手間がかかり、忘れやすいです。
  • 専門知識: ファイルの構成やデータベースの仕組みを理解していないと、誤って重要なファイルを削除したり、データベースを破損させたりするリスクがあります。
  • 最新の状態を保つ困難さ: 毎日更新するようなサイトでは、手動では常に最新の状態をバックアップし続けるのは現実的ではありません。

手動バックアップは、他の方法が使えない場合の最終手段や、大規模なサイト移行時などに検討すると良いでしょう。

普段使いにはプラグインやレンタルサーバーの自動バックアップ機能との併用がおすすめです。

万が一の時に役立つ!WordPressの復元方法

バックアップは「保険」です。そして、その保険が最も役立つのが、サイトにトラブルが発生し、復元が必要になった時です。

ここでは、WordPressサイトが破損してしまった場合の復元方法を、具体的な手順とともに解説します。

1. バックアップデータからの復元準備

WordPressの復元は、バックアップ方法によって手順が異なります。

基本的には、バックアップしたファイルをサーバーに戻し、データベースをインポートする作業になります。

復元作業の前に必ず確認すること
  • 落ち着いて状況を把握する: 何が原因でサイトが壊れたのか、どの時点のバックアップに戻したいのかを明確にします。
  • 最新のバックアップデータを確認する: 復元に使うバックアップデータが、サイトが壊れる前の最新のものであることを確認します。
  • 現在のサイトの状態を記録する(可能であれば): エラーメッセージのスクリーンショットを撮るなど、復元前の状態を記録しておくと、後で問題解決に役立つことがあります。
  • 再度バックアップを取る(可能であれば): もしサイトの一部でもアクセスできる状態であれば、念のため現状のバックアップを取っておくことを強く推奨します。復元作業でさらに状況が悪化するリスクを避けるためです。

2. プラグインを使った簡単な復元方法

バックアップにプラグインを利用した場合、復元も同じプラグインを使うと非常に簡単です。多くのプラグインは、数クリックで復元を完了できます。

項目内容
a. BackWPupを使った復元手順WordPressの再インストール(サイトが完全にダウンしている場合): もしWordPress自体が動かない場合は、まずレンタルサーバーの管理画面からWordPressを新規インストールします。この際、新しいデータベースを作成し、既存のデータと混同しないように注意してください。
BackWPupプラグインのインストールと有効化: 新しくインストールしたWordPressにBackWPupプラグインをインストールし、有効化します。
バックアップファイルのアップロード: バックアップしたzipファイルなどを、FTPソフトを使ってWordPressのwp-content/uploads/backwpup-xxxx-backups(または任意のBackWPupのバックアップ保存先フォルダ)にアップロードします。
復元ジョブの実行: BackWPupの管理画面から「バックアップ」または「復元」タブに進み、アップロードしたバックアップファイルを選択して「復元」を実行します。画面の指示に従って進めれば、ファイルとデータベースが復元されます。
b. UpdraftPlusを使った復元手順WordPressの再インストール(サイトが完全にダウンしている場合): BackWPupと同様に、WordPressが動かない場合は新規インストールします。
UpdraftPlusプラグインのインストールと有効化: 新しくインストールしたWordPressにUpdraftPlusプラグインをインストールし、有効化します。
バックアップファイルの検出またはアップロード: クラウドストレージに保存した場合: UpdraftPlusの設定で、バックアップ時に利用したクラウドストレージ(Google Driveなど)と連携させると、自動的にバックアップファイルが検出されます。「既存のバックアップ」タブに表示されるはずです。
PCに保存した場合: 「バックアップ/復元」タブの「バックアップをアップロード」から、PCに保存してあるバックアップファイル(通常は複数のzipファイル)をアップロードします。
復元の実行: 検出またはアップロードされたバックアップファイルの中から、復元したい日付のバックアップを選択し、「復元」ボタンをクリックします。復元するコンポーネント(プラグイン、テーマ、アップロード、その他、データベース)を選択し、画面の指示に従って進めます。
c. All-in-One WP Migrationを使った復元手順WordPressの新規インストール: サイトが完全にダウンしている場合は、まずレンタルサーバーの管理画面からWordPressを新規インストールします。
All-in-One WP Migrationプラグインのインストールと有効化: 新しくインストールしたWordPressにAll-in-One WP Migrationプラグインをインストールし、有効化します。
インポートの実行: 「All-in-One WP Migration」>「インポート」を選択します。
バックアップファイルの選択: PCに保存してある.wpress形式のバックアップファイルを、ドラッグ&ドロップまたは「ファイルからインポート」で選択します。
復元の開始: ファイルのアップロードが完了すると、復元が開始されます。既存のWordPressデータが上書きされる旨の警告が表示されるので、内容を確認して「続行」をクリックします。
パーマリンクの再設定: 復元完了後、WordPress管理画面にログインし、「設定」>「パーマリンク」を開き、何も変更せずに「変更を保存」ボタンをクリックしてください。これにより、パーマリンク設定が正しく反映され、記事ページなどが404エラーになるのを防げます。

3. 手動での復元方法と注意点

手動でバックアップを取った場合、復元も手動で行う必要があります。この方法は、プラグインやサーバー機能が使えない場合の最終手段として覚えておくと良いでしょう。

項目内容
a. ファイル(FTP)の復元手順既存ファイルの削除(任意だが推奨): サーバー上の既存のWordPressファイルをすべて削除します。これにより、古いファイルと新しいファイルが混在するのを防ぎ、クリーンな状態で復元できます。ただし、誤って必要なファイルを削除しないよう細心の注意が必要です。
バックアップファイルのアップロード: FTPクライアントソフトを使い、PCに保存してあるバックアップ済みのWordPressファイル一式を、サーバーのWordPressインストールディレクトリ(public_htmlなど)にアップロードします。
wp-config.phpの確認: サーバーにアップロードしたwp-config.phpファイル内のデータベース接続情報(データベース名、ユーザー名、パスワード)が、現在のサーバー環境と一致しているか確認します。もし変更がある場合は、正しい情報に修正してください。
b. データベース(phpMyAdmin)の復元手順既存データベースの削除またはクリア(推奨): phpMyAdminにログインし、復元したいデータベースを選択します。 既存テーブルの削除: 「操作」タブから「すべてのテーブルをチェック」し、「チェックしたものを:削除」を実行して、既存のテーブルをすべて削除します。この操作は元に戻せないので、細心の注意を払ってください。
データベースの再作成: もし可能であれば、レンタルサーバーの管理画面から既存のデータベースを削除し、同じ名前で新しいデータベースを作成し直すのが最も確実です。
インポートタブの選択: データベースを選択した状態で、上部メニューの「インポート」タブをクリックします。
バックアップファイルの選択: 「ファイルを選択」ボタンをクリックし、PCに保存してあるバックアップ済みのSQLファイル(.sql形式)を選択します。
文字コードの確認: 通常は「UTF-8」で問題ありませんが、もし文字化けが発生する場合は、エクスポート時の文字コードと一致しているか確認してください。
インポートの実行: 画面下部の「実行」ボタンをクリックすると、データベースがインポートされます。

手動復元の注意点

  • 高度な知識が必要: FTPやphpMyAdminの操作に慣れていないと、誤ってサイトをさらに破損させるリスクがあります。
  • 時間と手間: ファイルのアップロードやデータベースのインポートには時間がかかります。
  • データの一貫性: ファイルとデータベースのバックアップ日時がずれていると、サイトが正常に表示されない可能性があります。必ず同じ時点のバックアップを使用しましょう。

4. 復元がうまくいかない時の対処法

「手順通りにやったはずなのに、サイトが戻らない…」そんな時は焦らず、以下の点を確認してみましょう。

  • エラーメッセージを確認する: 画面に表示されているエラーメッセージをGoogleで検索してみましょう。具体的な解決策が見つかることが多いです。
  • キャッシュをクリアする: ブラウザのキャッシュや、WordPressのキャッシュプラグインのキャッシュが残っていると、復元後のサイトが正しく表示されないことがあります。必ずクリアしてから確認しましょう。
  • パーマリンク設定を再保存する: All-in-One WP Migrationの復元後と同様に、WordPress管理画面にログインし、「設定」>「パーマリンク」を開き、何も変更せずに「変更を保存」ボタンをクリックしてみてください。
  • wp-config.phpのデータベース情報を確認する: データベース名、ユーザー名、パスワードが正しいか、全角スペースなどが入っていないかなど、一文字一句確認しましょう。
  • サーバーのログを確認する: レンタルサーバーの管理画面からエラーログを確認すると、何が問題なのかヒントが見つかることがあります。
  • WordPressのデバッグモードを有効にする: wp-config.phpファイルにdefine( 'WP_DEBUG', true );を追加すると、エラーの詳細が表示されることがあります。ただし、公開サイトではセキュリティ上、デバッグモードは無効にしておくべきです。
  • レンタルサーバーのサポートに相談する: 自力での解決が難しい場合は、契約しているレンタルサーバーのサポートに問い合わせてみましょう。バックアップ機能の利用方法や、サーバー側の問題の可能性についてアドバイスをもらえます。
  • 専門家に依頼する: どうしても解決できない場合は、WordPressの復旧サービスを提供している専門家やWeb制作会社に相談することも検討しましょう。

復元作業は、サイト運営における最後の砦です。適切な手順と注意点を守り、万が一の事態に備えましょう。

WordPressバックアップでよくある疑問とQ&A

バックアップはどれくらいの頻度で取るべきですか?

バックアップの頻度は、サイトの更新頻度と重要度によって決めるべきです。

  • 毎日更新するブログやニュースサイト、ECサイト:
    • 推奨頻度: 毎日(できれば1日に複数回)
    • 理由: 新しい情報が頻繁に追加されるため、データ損失時の影響が大きいです。ECサイトでは注文情報などもデータベースに記録されるため、リアルタイムに近いバックアップが理想です。
  • 週に数回更新する企業サイトやポートフォリオサイト:
    • 推奨頻度: 週に1回〜数回
    • 理由: 定期的にコンテンツが追加されるため、週単位でのバックアップが適切です。
  • ほとんど更新しない個人サイトや情報サイト:
    • 推奨頻度: 月に1回〜数回
    • 理由: コンテンツの追加が少ないため、月に数回のバックアップでも大きな問題にはなりにくいでしょう。
  • WordPress本体、テーマ、プラグインのアップデート前:
    • 推奨頻度: 必ず1回
    • 理由: アップデートは予期せぬ不具合を引き起こす可能性があるため、必ず事前にバックアップを取っておくべきです。
  • 大規模なサイト改修やデザイン変更前:
    • 推奨頻度: 必ず1回
    • 理由: 大きな変更を加える際は、万が一の事態に備えて直前の状態を保存しておくことが重要です。

    最も推奨されるのは、自動バックアップ機能を活用し、毎日または週に数回バックアップを取る設定にしておくことです。

    これにより、バックアップ忘れを防ぎ、常に最新に近い状態のデータを保持できます。

    バックアップデータはどこに保存するのが安全ですか?

    バックアップデータは、元データとは異なる場所、かつ複数の場所に分散して保存するのが最も安全です。サーバー上にのみ保存していると、サーバー自体に障害が発生した場合に、すべてのデータを失うリスクがあるからです。

    推奨される保存場所は以下の通りです。

    • クラウドストレージ(Google Drive, Dropbox, Amazon S3など):
      • 安全性: 高い。物理的な破損リスクが低く、どこからでもアクセス可能。
      • メリット: WordPressプラグインと連携して自動保存が可能。容量を気にせず保存できる。
      • デメリット: 無料枠には制限がある場合がある。サービス側の障害リスク(低いがゼロではない)。
    • ローカルPC(外付けHDDやUSBメモリ含む):
      • 安全性: 中程度。PCやデバイスの故障、紛失、盗難のリスクがある。
      • メリット: 完全に自分の管理下に置ける。インターネット接続なしでもアクセスできる。
      • デメリット: 手動での保存が必要な場合が多く、手間がかかる。PCの故障や紛失でデータが失われる可能性がある。
    • 別のレンタルサーバーやVPS:
      • 安全性: 高い。現在のサーバーとは別の場所に保存するため、サーバー障害対策になる。
      • メリット: サーバーレベルでのセキュリティ対策が期待できる。
      • デメリット: 設定が複雑になる場合がある。追加コストがかかる可能性がある。

      理想的なのは、「サーバーの自動バックアップ」+「プラグインでクラウドストレージに自動保存」+「定期的にPCにもダウンロード」といった形で、複数の保存方法を組み合わせる「3-2-1ルール」です。

      無料と有料のバックアッププラグイン、どちらが良いですか?

      無料プラグインと有料プラグインにはそれぞれメリット・デメリットがあり、どちらが良いかはあなたのニーズによります。

      無料プラグイン
      メリット・コストがかからないため、気軽に導入できる。
      ・基本的なバックアップ・復元機能は備わっていることが多い。
      デメリット・機能が限定的で、高度な設定や特定のクラウドストレージへの連携ができない場合がある。
      ・サポートが手薄な場合が多い。
      ・アップデートが滞り、セキュリティリスクや不具合が発生する可能性がある。
      ・サイト規模が大きい場合や、頻繁なバックアップが必要な場合に、性能面で物足りないことがある。
      有料プラグイン
      メリット・高機能で、柔軟なバックアップ設定(特定のファイル除外、増分バックアップなど)が可能。
      ・多様なクラウドストレージやFTPへの自動連携が容易。
      ・手厚いサポートが受けられるため、トラブル時に安心。
      ・定期的なアップデートが期待でき、セキュリティ面でも安心感が高い。
      デメリット・コストがかかる。
      ・高機能ゆえに、設定が複雑に感じる場合がある。

      小規模な個人サイトやブログで、予算を抑えたい場合は無料プラグインでも十分な場合があります。

      しかし、ビジネスで利用するサイトや、頻繁に更新される重要なサイトの場合は、安定性やサポート、機能の豊富さから有料プラグインの導入を強くおすすめします。

      まずは無料版を試してみて、機能が不足していると感じたら有料版へのアップグレードを検討するのも良いでしょう。

      サイトが壊れてしまった場合、どこまで復元できますか?

      バックアップデータがあれば、バックアップを取った時点のサイトの状態にほぼ完全に復元できます。

      具体的には、以下のものが復元されます。

      • WordPress本体のファイル: WordPressのプログラム自体が復元されます。
      • テーマファイル: 使用していたテーマのデザインやカスタマイズ内容が復元されます。
      • プラグインファイル: インストールしていたプラグインとその設定が復元されます。
      • アップロードファイル(画像、動画など): 記事に挿入していた画像やその他のメディアファイルが復元されます。
      • データベースの内容: 投稿記事、固定ページ、コメント、ユーザー情報、WordPressの各種設定、プラグインの設定データなど、サイトの「コンテンツ」に関するすべての情報が復元されます。

      復元で注意すべき点

      • バックアップ以降のデータは失われる: 例えば、昨日バックアップを取り、今日記事を投稿してサイトが壊れた場合、復元されるのは昨日のバックアップ時点のデータです。今日の記事は失われてしまいます。これが、バックアップ頻度が重要である理由です。
      • URLの変更: サイトのURLを変更した後にバックアップから復元する場合、データベース内のURL情報が古いままになっていることがあります。その場合は、復元後にデータベース内のURLを一括置換する作業が必要になることがあります。
      • サーバー環境の変更: サーバー移転後に古いバックアップを復元する場合など、サーバー環境が大きく変わっていると、復元後にPHPのバージョンやデータベースの接続情報などの調整が必要になることがあります。

      基本的には、バックアップさえあれば、サイトが完全にダウンしても元の状態に戻すことが可能です。

      だからこそ、定期的なバックアップと、それが確実に機能するかどうかの確認が非常に重要なのです。

      あなたに最適なWordPressバックアップ戦略を立てよう

      WordPressサイトのバックアップは、ただ取るだけでなく、あなたのサイトの特性に合わせた「戦略」を立てることが重要です。

      ここでは、サイトの規模や更新頻度に応じた具体的なプラン確認の頻度

      少なくとも月に1回はバックアップの状況を確認し、年に1回程度は実際に復元を試す「復旧訓練」を行うことをおすすめします。大規模サイトやECサイトの場合は、週に1回など、より高頻度で確認しましょう。複数の方法を組み合わせるメリット、そして定期的な確認の重要性について解説します。

      1. サイト規模や更新頻度に応じたバックアッププラン

      すべてのサイトに同じバックアップ戦略が当てはまるわけではありません。あなたのサイトの規模や更新頻度に合わせて、最適なプランを立てましょう。

      a. 小規模サイト・個人ブログ(更新頻度:週1〜月数回)
      • 特徴: コンテンツが比較的少なく、更新頻度も高くない。データ損失時のビジネスへの影響は限定的。
      • 推奨バックアップ戦略:
        • レンタルサーバーの自動バックアップ機能をメインに活用する。
        • 無料のバックアッププラグイン(例: UpdraftPlus)を導入し、週に1回程度の自動バックアップをクラウドストレージ(Google Driveなど)に設定する。
        • 大規模なWordPress本体やプラグイン・テーマのアップデート前には必ず手動バックアップ(プラグインまたはFTP+phpMyAdmin)を行う。
      • ポイント: 手間をかけずに自動化し、念のため別の場所にもバックアップを取ることで十分な安心感を得られます。
      b. 中規模サイト・企業サイト(更新頻度:毎日〜週数回)
      • 特徴: 定期的にコンテンツが追加され、問い合わせフォームやEC機能などビジネスに直結する要素がある。データ損失時の影響が大きい。
      • 推奨バックアップ戦略:
        • レンタルサーバーの自動バックアップ機能を積極的に利用する。
        • 信頼性の高い有料バックアッププラグイン(例: BackWPup Pro)を導入し、毎日〜週に数回の自動バックアップをクラウドストレージ(Amazon S3など)に設定する。
        • 可能であれば、増分バックアップ(変更があったデータのみをバックアップ)機能を活用し、サーバー負荷と保存容量を最適化する。
        • 大規模な更新や改修前、WordPress本体やプラグイン・テーマのアップデート前には必ず手動バックアップ(プラグインまたはFTP+phpMyAdmin)を行い、ローカルPCにも保存する。
      • ポイント: 自動化と信頼性を重視し、複数箇所への確実な保存を徹底します。ビジネスへの影響を最小限に抑えるための体制を築きましょう。
      c. 大規模サイト・ECサイト・会員サイト(更新頻度:毎日複数回〜リアルタイム)
      • 特徴: 膨大な量のコンテンツやユーザーデータがあり、常に更新が発生している。データ損失はビジネスに壊滅的な影響を与える。
      • 推奨バックアップ戦略:
        • レンタルサーバーの自動バックアップ機能(手厚い世代管理があるもの)を必須とする。
        • 高性能な有料バックアッププラグイン(リアルタイムバックアップ機能を持つものや、データベースを細かく設定できるもの)を導入し、毎日複数回またはリアルタイムでのバックアップをクラウドストレージに設定する。
        • ステージング環境(本番サイトとは別の開発・検証環境)を用意し、大きな変更やアップデートは必ずステージングでテストしてから本番に適用する。その際、ステージング環境へのデータ同期前にバックアップ、本番適用前にもバックアップを行う。
        • データベースの専門的なバックアップツールやサーバーのコマンドラインツール(mysqldumpなど)を使った自動バックアップも検討する。
        • Webサイト保守サービスの利用も視野に入れ、専門家に管理を任せる。
      • ポイント: データの鮮度と確実性を最優先します。冗長性を確保し、あらゆるリスクに備えた多層的なバックアップ体制が不可欠です。

      2. 複数のバックアップ方法を組み合わせるメリット

      一つのバックアップ方法に依存するのではなく、複数の方法を組み合わせる「ハイブリッド戦略」は、データ消失のリスクを大幅に低減します。これを「3-2-1ルール」と呼ぶこともあります。

      • 「3」つのコピー: オリジナルデータを含め、3つのバックアップコピーを持つ。
      • 「2」種類のメディア: 少なくとも2種類の異なるメディア(例: サーバー、クラウドストレージ、ローカルPCなど)に保存する。
      • 「1」つのオフサイトコピー: 少なくとも1つのバックアップは物理的に離れた場所(オフサイト)に保管する。
      複数のバックアップ方法を組み合わせるメリット
      • 単一障害点のリスク軽減: 例えば、レンタルサーバーに障害が発生しても、クラウドストレージやローカルPCに別のバックアップがあれば安心です。プラグインの不具合やPCの故障など、特定の要因によるデータ消失を防げます。
      • 復旧経路の多様化: 特定の方法での復旧がうまくいかなくても、別の方法で試すことができます。緊急時の選択肢が増えることで、復旧までの時間を短縮できます。
      • 柔軟な対応: サイトの状況や緊急度に応じて、最も適したバックアップ(例: 最新の細かいバックアップ、少し前の安定したバックアップなど)を選んで復元できます。
      • 心理的な安心感の向上: 「万が一の時にも大丈夫」という確信が持てることで、日々のサイト運営に集中できます。

      3. 定期的なバックアップ確認の重要性

      バックアップを取ること自体も重要ですが、それ以上に「バックアップが正しく機能しているか」を定期的に確認することが不可欠です。

      せっかくバックアップを取っても、いざという時に使えなければ意味がありません。

      確認すべきポイント
      • バックアップファイルが作成されているか: 設定した頻度で、指定した場所にバックアップファイルが存在するかどうかを確認します。ファイルサイズが極端に小さい場合や、0バイトの場合は、バックアップが失敗している可能性があります。
      • バックアップファイルが破損していないか: 可能であれば、テスト環境(ステージングサイトなど)でバックアップからの復元を試してみるのが最も確実です。完全に復元できることを確認しましょう。難しい場合は、せめてZipファイルなどが正しく展開できるか確認します。
      • 保存先の容量は十分か: 特に無料のクラウドストレージやレンタルサーバーの無料枠を利用している場合、容量オーバーでバックアップが停止していないか確認が必要です。
      • 通知設定は有効か: バックアッププラグインによっては、成功時や失敗時にメール通知を送る機能があります。これを有効にして、異常があればすぐに気づけるようにしましょう。

      確認の頻度

      少なくとも月に1回はバックアップの状況を確認し、年に1回程度は実際に復元を試す「復旧訓練」を行うことをおすすめします。大規模サイトやECサイトの場合は、週に1回など、より高頻度で確認しましょう。

      WordPressサイトのバックアップは、単なる「作業」ではなく、あなたの貴重なウェブ資産を守るための「投資」です。

      この戦略ガイドを参考に、あなたのサイトに最適なバックアップ体制を構築し、安心してウェブ運営を続けてください。

      まとめ:WordPressバックアップで安心してサイト運営を!

      WordPressサイトの運営において、バックアップはデータ消失という最大のリスクからあなたのウェブサイトを守る、最も重要な「保険」です。

      この記事では、バックアップの必要性から具体的なやり方、そして効果的な戦略までを解説してきました。

      私たちが時間と労力をかけて作り上げたWordPressサイトは、人為的なミス、サーバー障害、ハッキング、アップデート失敗など、様々な原因で突然失われる可能性があります。

      しかし、適切なバックアップがあれば、万が一の事態にも迅速に復旧でき、あなたのビジネスや活動への影響を最小限に抑えることができます。

      バックアップの方法は、初心者でも手軽に使えるプラグイン、設定の手間が少ないレンタルサーバーの自動バックアップ機能、そして上級者向けの手動バックアップの3つがあります。

      それぞれの特徴を理解し、あなたのサイトの規模や更新頻度に合わせて最適な方法を選びましょう。

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      レンタルサーバーとは【参考】エックスサーバーの契約・設定の流れ
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      ※副業禁止のお仕事をされている場合は、副業をされるかご自身で慎重に判断をしてください。

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      この記事を書いた人

      アフィリエイトブログ歴は10年ほどです。アフィリエイトの報酬月額100万円程度です。現在は企業のSEOやサイト構成作成に携わっています。

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