
WordPressサイトが重い…



WordPressサイトの表示が遅くてユーザーが離脱してしまう…
サイトの表示速度は、ユーザー体験だけでなく、Googleの検索順位にも大きく影響します。
記事では、WordPressが重くなる根本的な原因を徹底的に掘り下げ、今日から実践できる具体的な高速化対策を網羅的に解説します。
これにより、あなたのサイトを「爆速」に変え、SEO評価とコンバージョン率を劇的に向上させる秘訣をお伝えします。
WordPressサイトの表示速度が遅いと感じる時、その原因は一つではありません。
サーバー環境、導入しているテーマやプラグイン、コンテンツの構成、設定など、複数の要因が絡み合っていることがほとんどです。サイトが重くなる主要な原因には以下のようなものがあります。
重くなる原因 | 内容 |
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1. サーバーのスペック不足 | 利用しているレンタルサーバーのCPU、メモリ、ディスクI/Oなどのスペックが、サイトのアクセス数やコンテンツ量に対して不足している場合、処理能力が追いつかず表示が遅くなります。特に、共用サーバーで他のユーザーの負荷が高い場合も影響を受けやすくなります。 |
2. テーマやプラグインの過剰な利用・品質 | デザイン性の高いテーマや多機能なプラグインは便利ですが、コードが複雑であったり、不要なスクリプトやスタイルを読み込んだりすることで、サイト全体の読み込み速度を低下させることがあります。また、品質の低いプラグインや、多数のプラグインを導入しすぎると、互いに干渉し合ってパフォーマンスを悪化させることもあります。 |
3. 画像や動画などのメディアファイルの最適化不足 | サイト内で使用している画像や動画のファイルサイズが大きいと、読み込みに時間がかかり、表示速度が大幅に低下します。特に、高解像度の画像をそのままアップロードしたり、適切な圧縮を行っていない場合によく見られます。 |
4. データベースの肥大化・最適化不足 | WordPressは記事やコメント、設定などの情報をデータベースに保存しています。記事のリビジョン(自動保存された過去のバージョン)やスパムコメント、削除しきれていない一時データなどが蓄積されると、データベースが肥大化し、データの読み書きに時間がかかるようになります。 |
5. キャッシュの設定不備 | キャッシュとは、一度表示したページのデータを一時的に保存し、次回以降の表示を高速化する仕組みです。このキャッシュが適切に設定されていない、あるいは全く利用されていない場合、毎回サーバーからすべてのデータを取得し直すため、表示が遅くなります。 |
6. 外部スクリプト(広告、解析ツールなど)の影響 | Google AnalyticsやGoogle AdSenseなどの外部サービスから提供されるスクリプトは、サイトの表示速度に影響を与えることがあります。これらのスクリプトの読み込みが遅い、あるいは多数導入されている場合、サイト全体のレンダリングをブロックし、表示が遅れる原因となります。 |
7. PHPのバージョンが古い | WordPressはPHPというプログラミング言語で動作しています。PHPのバージョンが古いと、最新のバージョンに比べて処理速度が遅く、セキュリティ上のリスクも高まります。WordPressやプラグインの推奨バージョンに合わせた最新のPHPバージョンを使用することが、高速化と安定性のために重要です。 |
サイトの表示速度を正確に測定する方法
WordPressサイトの高速化に取り組む前に、まずは現状の表示速度を正確に把握することが重要です。
客観的な数値を知ることで、改善の効果を測定し、どこに問題があるのかを特定する手助けになります。以下のような方法で確認をしてみましょう。
サイト速度の測定方法 | |
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1. Google PageSpeed Insightsの活用 | Googleが提供する無料ツールで、Webページの読み込み速度や最適化の状況を評価し、改善提案をしてくれます。モバイルとデスクトップの両方でスコアが表示され、Core Web Vitalsの評価も確認できます。 |
2. GTmetrixでの詳細分析 | GTmetrixは、ページの読み込み時間、合計ページサイズ、リクエスト数など、より詳細なパフォーマンスデータを提供します。ウォーターフォールチャートで各リソースの読み込み状況を確認できるため、ボトルネックの特定に役立ちます。 |
3. Lighthouse(Chrome開発者ツール)での確認 | Google Chromeのデベロッパーツールに内蔵されているLighthouseは、パフォーマンスだけでなく、アクセシビリティ、SEO、ベストプラクティスなども評価してくれます。手軽にサイトのパフォーマンスを測定したい場合に便利です。 |
4. 測定結果の見方と改善点の特定 | これらのツールで表示されるスコアや指標(LCP、FID、CLSなど)は、サイトの表示速度における課題を示しています。特に赤や黄色の警告が出ている箇所は優先的に改善すべき点であり、具体的な改善提案を参考にしながら対策を立てましょう。 |



実際に数値で確認できるとわかりやすいですね。
今すぐできる!WordPress高速化の具体的な対策
- 1. サーバーを見直す・最適化する
- 2. テーマとプラグインを最適化する
- 3. 画像・動画ファイルを最適化する
- 4. キャッシュ機能を活用する
- 5. データベースを最適化する
- 6. CSS・JavaScriptを最適化する
- 7. CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)の導入
サイトの表示速度を改善するためには、様々なアプローチがあります。
ここでは、初心者の方でも実践しやすいものから、より専門的なものまで、具体的な高速化対策を網羅的にご紹介します。
まずは、1から順に難しくなっていきますので順番に最適化されることをおすすめします。
1. サーバーを見直す・最適化する
サイトの土台となるサーバーの性能は、表示速度に直結します。
高速なレンタルサーバーへの移行 | 現在のサーバーのスペックが不足していると感じる場合、高速化に特化したレンタルサーバーや、より高性能なプランへの移行を検討しましょう。 SSD採用、Nginx対応、LiteSpeed Cache対応などのサーバーを選ぶと効果的です。 |
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PHPのバージョンを最新にする | 利用しているサーバーのコントロールパネルから、PHPのバージョンを最新(WordPressが推奨するバージョン)に更新しましょう。 PHPのバージョンアップは、パフォーマンス向上だけでなく、セキュリティ強化にも繋がります。 |
HTTP/2(またはHTTP/3)対応の確認 | HTTP/2やHTTP/3は、従来のHTTP/1.1よりも効率的にデータを転送できるプロトコルです。 サーバーがこれらに対応しているか確認し、対応していなければ切り替えを検討しましょう。 |
2. テーマとプラグインを最適化する
WordPressサイトの見た目や機能を提供するテーマとプラグインは、選び方や使い方次第で速度に大きな影響を与えます。
高速化に特化したテーマを選ぶ | 軽量でシンプルな設計のテーマや、高速化を謳っているテーマを選ぶことで、初期段階からパフォーマンスの良いサイトを構築できます。 |
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不要なプラグインを削除・停止する | 使用していないプラグインは、たとえ有効化していなくてもサイトに影響を与える可能性があります。 管理画面から完全に削除しましょう。 |
プラグインの数を最小限に抑える | プラグインは便利ですが、数を増やしすぎると競合や処理の増加によりサイトが重くなります。 本当に必要なものだけを厳選し、代替手段がないか検討しましょう。 |
高品質なプラグインを選ぶ | 機能が豊富でも、コードが最適化されていないプラグインは速度低下の原因になります。評価が高く、定期的に更新されている信頼性の高いプラグインを選びましょう。 |
3. 画像・動画ファイルを最適化する
メディアファイルはサイトの容量を大きく占めるため、最適化が必須です。
画像の圧縮・リサイズを行う | 画像をアップロードする前に、適切なサイズにリサイズし、圧縮ツールやプラグイン(例:EWWW Image Optimizer, Imagify)を使ってファイルサイズを小さくしましょう。 |
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WebP形式への変換を検討する | WebPはGoogleが開発した画像形式で、JPEGやPNGよりも高い圧縮率で同等以上の画質を保てます。対応ブラウザが増えているため、導入を検討する価値があります。 |
遅延読み込み(Lazy Load)を設定する | Lazy Loadは、Webページをスクロールして表示領域に入った画像や動画だけを読み込む仕組みです。これにより、初期表示の速度を向上させることができます。 WordPress 5.5以降は標準でLazy Loadが実装されていますが、プラグインでより細かく制御することも可能です。 |
4. キャッシュ機能を活用する
キャッシュは、サイトの表示速度を劇的に改善する最も効果的な方法の一つです。
キャッシュ系プラグインの導入(例:LiteSpeed Cache, WP Super Cache, WP Fastest Cache) | これらのプラグインは、ページのHTML、CSS、JavaScriptなどをキャッシュし、次回以降のアクセス時にサーバーへのリクエストを減らすことで表示を高速化します。 |
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ブラウザキャッシュの設定 | ユーザーのブラウザにサイトの静的ファイル(画像、CSS、JSなど)を一時的に保存させる設定です。 これにより、再訪問時の読み込みが速くなります。キャッシュ系プラグインで設定できることが多いです。 |
5. データベースを最適化する
WordPressの心臓部であるデータベースを健全に保つことも重要です。
不要なリビジョンやコメントを削除する | 記事の自動保存機能で生成されるリビジョンや、スパムコメント、ゴミ箱内のデータなどはデータベースを肥大化させます。 定期的に削除しましょう。 |
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データベース最適化プラグインの利用 | WP-Optimizeなどのプラグインを使用すると、データベースのクリーンアップや最適化を簡単に行うことができます。 |
6. CSS・JavaScriptを最適化する
Webサイトの見た目や動きを制御するCSSとJavaScriptも最適化の対象です。
CSS・JavaScriptの圧縮(Minify) | ファイル内の不要な空白や改行、コメントなどを削除し、ファイルサイズを小さくします。 |
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CSS・JavaScriptの結合 | 複数のCSSファイルやJavaScriptファイルを一つにまとめることで、サーバーへのリクエスト数を減らし、読み込みを効率化します。 |
CSS・JavaScriptの読み込み順序を最適化する(非同期読み込みなど) | レンダリングブロックを引き起こすCSSやJavaScriptは、ページの表示を遅らせる原因になります。 重要なCSSはHTMLのheadタグ内で読み込み、JavaScriptはbodyタグの閉じタグ直前で読み込むなど、読み込み順序を最適化しましょう。 async やdefer 属性の利用も有効です。 |
7. CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)の導入
CDNは、地理的に分散されたサーバーからコンテンツを配信することで、ユーザーへの配信速度を向上させます。
CDNの仕組みと高速化への効果 | CDNは、サイトの静的ファイル(画像、CSS、JSなど)を世界中のサーバーにキャッシュします。 ユーザーがサイトにアクセスした際、最も近いサーバーからコンテンツが配信されるため、物理的な距離による遅延が解消され、表示が高速化されます。 |
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おすすめのCDNサービス | CloudflareやConoHa WINGのCDN機能など、様々なサービスがあります。 ご自身のサイトの規模や予算に合わせて検討しましょう。 |



まずは、できる部分から対応していきましょう。
WordPress高速化で得られるメリット
- 1. SEO評価の向上
- 2. ユーザー体験(UX)の向上
- 3. コンバージョン率(CVR)の改善
WordPressサイトの表示速度を改善することは、単にサイトが速くなるだけでなく、ビジネスやサイト運営において多大なメリットをもたらします。
1. SEO評価の向上
Googleは、ユーザー体験を重視しており、表示速度は検索ランキングの重要な要素の一つです。
Google Core Web Vitalsとの関連性 | Googleは「Core Web Vitals」という指標を導入し、Webページのユーザー体験を評価しています。LCP(最大コンテンツの描画)、FID(初回入力遅延)、CLS(累積レイアウトシフト)の3つの指標は、表示速度と密接に関連しており、これらを改善することでSEO評価の向上が期待できます。 |
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検索順位への影響 | 表示速度が速いサイトは、Googleから高く評価され、検索結果の上位に表示されやすくなります。これは、より多くのユーザーにサイトを見てもらう機会を増やすことに繋がります。 |
2. ユーザー体験(UX)の向上
サイトの表示速度は、訪問者の満足度に大きく影響します。
訪問者の離脱率低下 | サイトが速く表示されれば、ユーザーはストレスなくコンテンツを閲覧できます。これにより、ページの読み込みを待てずに離脱してしまう「直帰率」の低下に繋がります。 |
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サイト滞在時間の増加 | 快適な閲覧体験は、ユーザーがサイト内でより多くのページを閲覧し、滞在時間を長くする傾向があります。これは、コンテンツの価値を最大限に引き出すことにも繋がります。 |
3. コンバージョン率(CVR)の改善
ビジネス目的のサイトにとって、表示速度は直接的な成果に影響します。
Eコマースサイトでの売上向上 | オンラインストアでは、わずかな表示速度の遅延がカゴ落ちや購入機会の損失に繋がります。高速化は、スムーズな購入体験を提供し、売上向上に貢献します。 |
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お問い合わせや資料請求の増加 | サービスサイトやコーポレートサイトでは、問い合わせフォームや資料請求ページへの到達率、完了率が重要です。表示速度の改善は、これらのコンバージョンを促進します。 |



サイトが軽くなって表示が早くなるだけでさまざまな効果があるんですね。
高速化を維持するための運用と注意点
- 1. 定期的な速度チェックと改善
- 2. 新しいプラグイン導入時の注意点
- 3. テーマやWordPress本体のアップデート
- 4. バックアップの重要性
一度高速化対策を行ってもサイトは常に変化するため、継続的な運用と注意を心がけましょう。
1. 定期的な速度チェックと改善 | サイトに新しいコンテンツを追加したり、プラグインを更新したりするたびに、表示速度が変化する可能性があります。定期的にPageSpeed Insightsなどのツールで速度をチェックし、問題があれば早期に対処しましょう。 |
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2. 新しいプラグイン導入時の注意点 | 安易に新しいプラグインを導入するのではなく、そのプラグインがサイトのパフォーマンスに与える影響を事前に調査しましょう。可能であれば、ステージング環境などでテストを行い、問題がないことを確認してから本番環境に導入することをおすすめします。 |
3. テーマやWordPress本体のアップデート | WordPress本体やテーマは、定期的にアップデートが提供されます。これらには、パフォーマンス改善やセキュリティ強化のための修正が含まれていることが多いので、常に最新の状態に保つようにしましょう。ただし、アップデート前には必ずバックアップを取るようにしてください。 |
4. バックアップの重要性 | 高速化対策やアップデートを行う際は、予期せぬトラブルが発生する可能性があります。万が一の事態に備え、サイト全体のバックアップを定期的に取得しておくことが非常に重要です。 |
まとめ:高速なWordPressサイトで成果を最大化しよう
WordPressが「重い」という悩みは、多くのサイト運営者が直面する課題です。
しかし、原因を特定し、適切な対策を講じることで、サイトの表示速度は劇的に改善できます。
本記事で紹介した様々な高速化の秘訣を実践し、あなたのWordPressサイトを「爆速」にすることで、ユーザー体験の向上、SEO評価の改善、そして最終的なビジネス成果の最大化を目指しましょう。